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これまでの活動内容 学会での活動 研修会等 One and Only 針刺し予防の日
One and Onlyキャンペーン
キャンペーンの趣旨とゴール
安全な注射処置の啓発ポスター:  安全な注射のための処方箋 (日本語版)
One and only campaign
 のポスター
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 医療は本来,病気を治すためにありますがその医療行為により様々な被害に合う場合があります。被害は治療を受ける患者さんばかりか,針刺しなど治療に携わる医療従事者にも及ぶ場合があります。 私たちが今回提案するキャンペーン“安全な注射処置を知っていますか”では,主に感染予防と誤投薬防止の観点から広く我が国の医療従事者の皆さんにはたらきかけるものです。 米国では注射処置を介した肝炎ウイルスや細菌による感染事例が,毎年発生しておりその要因として注射針-注射器-注射薬剤を何れも1回のみ使用するというルールが守られていないことにより発生していると米国疾病対策センター(CDC)は分析しています(http://www.cdc.gov/injectionsafety/1anOnly.html)。
 CDCは現在,こうした不適切な医療の提供により発生した感染事例をなくす取り組みとして,One and Onlyキャンペーン行っています(http://www.oneandonlycampaign.org/)。 “One and Only ”の考え方は1本の注射針を1本のシリンジに装着し注射剤を取り分け使用したら,針もシリンジも注射剤も汚染や誤投与を防ぐために何れも1回のみの使用に限定して決して再使用しないというものです。
 私たち職業感染制御研究会が日本国内で実施する“安全な注射処置を知っていますか?”キャンペーンは,この“One and Onlyキャンペーン”の考え方を広く日本の医療にも浸透させ,安心・安全な医療を患者さんに提供することを目標にしています。

活動内容
  1. 我が国の医療環境における安全な注射処置の実施状況のサーベイランス
     安全な注射処置に関するアンケート調査実施
  2. 改善をすすめるためのキャンペーン活動
  3. 教育資材の開発と提供
関連イベント
  1. 2011年10月~2012年3月末 紙並びにWebを用いたアンケート調査
  2. 2012年2月 日本環境感染学会総会時に米国Gina Puglise氏の講演
          同上:当会主催のシンポジウムでの発表
閲覧可能な日本語の関連文献
安全な注射処置に関するキャンペーンの日本語版各種関連資材
安全な注射処置に関するCDC作成の解説ビデオ
その他の資材
WebSite
One and only campaign のウェブサイト(CDC)
関連リンク
  1. 米国疾病対策センター(CDC)
    http://www.oneandonlycampaign.org
  2. One & Only Campaignに関するFacebook
    http://www.facebook.com/pages/One-Only-Campaign/104795589612045
  3. One & Only Campaignに関するYoutube動画サイト
    http://www.youtube.com/user/OneandOnlyCampaign
  4. CDC. ある内視鏡クリニックでの危険な注射手技による急性C型肝炎ウイルス感染症 -ネバダ、2007年
    (Acute Hepatitis C Virus Infections Attributed to Unsafe Injection Practices at an Endoscopy Clinic - Nevada, 2007). MMWR57(19):513-517
    ※以下は抄訳
    http://www.imic.or.jp/mmwr/backnum/5719.html より引用
    2008年1月2日、Nevada State Health Division(NSHD)はSouthern Nevada Health District(SNHD)に提出された最近急性C型肝炎と診断された2症例のサーベイランス報告についてCDCに連絡した。さらに翌日、3例目の急性C型肝炎症例が報告された。SNHDが1年間に確認する急性C型肝炎症例は通常4例以下であるため、アウトブレイクを疑い初期調査を行ったところ、これら3例全例が発症の35~90日前に同じ内視鏡クリニック(Aクリニック)で処置を受けていたことが明らかになった。SNHD、NSHD、CDCは他の感染者の発見や感染源の特定などを行うため、2008年1月9日に共同調査を開始した。初期調査の結果、2007年7月~12月にさらに3例がAクリニックでの処置後6ヶ月以内に急性C型肝炎を発症したことを確認した。これら6例(女性:4、37~72歳)は黄疸、腹部不快感、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)値上昇といった急性肝炎の徴候・症状、検査所見を示し、4例は入院した。発症は2007年10月後半~11月で、Aクリニックでの処置から35~90日後であった。疫学所見と検査所見より、C型肝炎ウイルス(HCV)伝播はそのクリニックでの個々の患者に対する不適切な注射器の再利用と使い捨て用薬剤バイアルの多数の患者に対する使用(特に短時間作用性静注用麻酔薬投与時)が原因であることが示唆された。保健衛生局はAクリニックに危険な注射手技を即座に中止するよう勧告し、2004年3月1日~2008年1月11日(Aクリニックが現在の場所で診療を行っていた期間)に同クリニックで麻酔を必要とする手技を受けた約4万人の患者に対しHCV、B型肝炎ウイルス、HIV感染症のスクリーニングを行うよう通知した。調査は現在も進行中であり、今後もAクリニックでの曝露に関連した急性C型肝炎発症例が確認される可能性がある。医療現場でのHCVおよび他の血液媒介病原体の伝播の検出と予防には、より良いウイルス性肝炎のサーベイランス、医療提供者の教育、一般市民の啓蒙、専門家による管理、免許制度、医療機器の改善を含めた包括的な対策が必要である。
    <参考文献>
    1. Patel PR, Larson AK, Castel AD, et al. Hepatitis C virus infections from a contaminated radiopharmaceutical used in myocardial perfusion studies. JAMA 2006;296:2005-11.
    2. CDC. Recommendations for prevention and control of hepatitis C virus (HCV) infection and HCV-related chronic disease. MMWR 1998;47(No. RR-19).
    3. Williams IT, Perz JF, Bell BP. Viral hepatitis transmission in ambulatory health care settings. Clin Infect Dis 2004;38:1592-8.
    4. CDC. Surveillance for acute viral hepatitis-United States, 2006. MMWR 2008;57(No. SS-2). Alter MJ. Healthcare should not be a vehicle for transmission of hepatitis C virus. J Hepatol 2008;48:2-4.
    5. CDC. Transmission of hepatitis B and C viruses in outpatient settings-New York, Oklahoma, and Nebraska, 2000-2002. MMWR 2003;52:901-6.
    6. Comstock RD, Mallonee S, Fox JL, et al. A large nosocomial outbreak of hepatitis C and hepatitis B among patients receiving pain remediation treatments. Infect Control Hosp Epidemiol 2004;25:576-83.
    7. Krause G, Trepka MJ, Whisenhunt RS, et al. Noscomial transmission of hepatitis C virus associated with the use of multidose saline vials. Infect Control Hosp Epidemiol 2003;24:122-7.
    8. CDC. Steps for evaluating an infection control breach. Atlanta, GA: US Department of Health and Human Services, CDC; 2007. Available at <http://www.cdc.gov/ncidod/dhqp/bp_steps_for_eval_ic_breach1.html>.
    9. CDC. Guideline for isolation precautions: preventing transmission of infectious agents in healthcare settings 2007. Atlanta, GA: US Department of Health and Human Services, CDC; 2007. Available at <http://www.cdc.gov/hicpac/2007IP/2007isolationPrecautions.html>.
  5. B型肝炎Q&A(概要版) :日本医師会
    B型肝炎ウイルスはどのようにして感染しますか?
    http://www.med.or.jp/kansen/bandc/bqa_g.html#q3
    B型肝炎ウイルスは、主として感染している人の血液が他の人の血液の中に入ることによって感染します。また、感染している人の血液中のB型肝炎ウイルスの量が多い場合は、その人の体液などを介して感染することもあります。
    • 注射針・注射器をB型肝炎ウイルスに感染している人と共用した場合
    • B型肝炎ウイルス陽性の血液を傷のある手で触ったり、針刺し事故を起こした場合(特に、保健医療従事者は注意が必要です。)
    • B型肝炎ウイルスが含まれている血液の輸血、臓器移植等を行った場合
    • B型肝炎ウイルスに感染している人と性交渉をもった場合
    • B型肝炎ウイルスに感染している母親から生まれた子に対して、適切な母子感染予防措置を講じなかった場合(ただし、高力価HBsヒト免疫グロブリン:HBIGとB型肝炎ワクチン:HBワクチンを正しく用いて母子感染予防を行えば、感染することはほとんどありません。詳しくは詳Q34をご覧下さい。)
総説・解説
  1. 【新・隔離予防策&ICT 自施設の感染対策に活用するポイント】 新・標準予防策のキーポイント 安全な注射処置とミキシングに関する日米の考え方・運用の違い(解説/特集). 吉田眞紀子. 感染対策ICTジャーナル 3巻2号 Page141-146(2008.04)
  2. 【現場できっちり徹底させる!注射剤・消毒薬の管理と感染対策】 見直されるべき薬剤・診療器材・診療材料などの衛生管理 衛生管理基準の設定、消費行動の見直し、情報伝達の改善など. 満田年宏. INFECTION CONTROL 18巻6号 Page602-607(2009.06)
  3. 最新のケアがまるごとわかる!Advanced Nursing 与薬・注射エラー 安全な注射処置の実践 感染・切創対策としてミキシング等の際に考慮すべきこと. 満田年宏. Expert Nurse 25巻11号 Page32-37(2009.09)
  4. 薬剤師(BCICPS、BCPIC)の視点 医療現場における感染症薬剤師の役割 安全な注射処置に果たす感染症薬剤師の役割. 吉田眞紀子. 感染制御6巻2号 Page138-142(2010.04)
  5. 医療関連感染制御の動向と提案 CDCによる"One and only campaign"について. 満田年宏. 感染制御6巻6号 Page507-510(2010.12)
学会発表
  1. 安全な注射処置をめぐって チーム医療で取り組む安全な注射処置の改善計画 沖縄県立中部病院における取り組み. 兼島優子(沖縄県立中部病院), 遠藤和郎. 日本環境感染学会総会プログラム・抄録集26回 Page124(2011.02)
  2. 安全な注射処置をめぐって 整形外科診療所で発生したセラチア菌アウトブレイク事例の背景と課題(会議録). 中山治(三重県津保健福祉事務所). 日本環境感染学会総会プログラム・抄録集26回 Page124(2011.02)
  3. 安全な注射処置をめぐって 医療安全の面からみた安全な注射処置と情報収集と周知(会議録). 馬場征一(厚生労働省医政局 指導課). 日本環境感染学会総会プログラム・抄録集26回 Page123(2011.02)
  4. 安全な注射処置をめぐって 注射処置に関連した感染アウトブレイク事例に学ぶ(会議録). 満田年宏(横浜市立大学附属病院 感染制御部). 日本環境感染学会総会プログラム・抄録集26回 Page123(2011.02)
安全な注射処置調査
このアンケートは職業感染制御研究会が針刺し体液曝露に関する実態調査の一部として実施するものであり,その目的は日本の医療現場における注射処置実務の状況を把握することにあります。下記ボタンをクリックしてアンケートへご参加ください。

このアンケートは終了しています


(※)安全な注射処置に関するアンケート調査と「Only one キャンペーン」本調査は職業感染制御研究会の針刺し体液曝露に関する実態調査の一部として実施するものです。2011年5月の総会で承認された本研究会の活動計画にもとづき、 2011年9月より進められています。
本調査では、日本の医療現場における注射処置実務の状況を把握し、参加病院を通じた情報共有を進め、安全な注射処置を医療施設、職場、医療従事者個人の正しい取り組みを促進することを狙いとしています。
安全な注射処置は米国で「Only one キャンペーン」として進められており、その取り組みに本研究会がいち早く対応し、進めているものです。詳細は以下をご参照ください。

(1)米国疾病管理センター(CDC):安全な注射処置に関するページ
   http://blogs.cdc.gov/safehealthcare/?cat=164
(2)Pugliese G, Gosnell C, Bartley JM, Robinson S. Injection practices among clinicians in United States health care settings. American journal of infection control. 2010;38(10):789-98. Epub 2010/11/26.
   http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21093696

なお、職業感染制御研究会では、エピネットサーベイランス参加病院のネットワー クを通じて、「安全な注射処置」に関する紙アンケートへの回答を郵送(集計は JESWG事務局)し、紙ベースの調査も同時に実施しています。