8月30日を「針刺し予防の日」に制定
- 針刺し切創による血液・体液曝露、ウイルス感染のリスク低減を目指して -
職業感染制御研究会(所在・東京大学医学部感染制御学教室内、代表・森屋恭爾)は、医療従事者や患者の針刺し損傷による血液・体液曝露、ウイルス感染の撲滅を目指して、8月30日を「針刺し予防の日」に制定しました。
職業感染制御研究会では,米国・欧州諸国や台湾のように法制化等のもとで医療従事者の安全性が確立されるための社会的活動も重要と考えております。しかし,2013年5月29日に使用済み注射器の使用による患者のHCV感染及び病院提訴についてメディアで取り上げられ,患者安全の視点から報道はされるものの,医療従事者の職業感染は社会的な問題として取り上げられる機会が少ないのが現状です。
本年はエピネット日本版サーベイランス(当研究会が定期実施している医療機関を対象とした医療従事者の針刺し切創・血液体液曝露の実態調査)実施予定の年でもあり,当研究会では本課題に関する啓発などの取り組みについて「針刺し予防の日」を制定し推進することと致しました。
当研究会の活動の一環として,今後は毎年8月30日を「針刺し予防の日」(8=はり3=さし 0=ゼロ)と制定し,社会的な啓発活動を精力的に進めて参りたいと存じます。
この度,そのキックオフの機会として7月16日に下記講演会を開催しましたので講演会の発表資料とともにお知らせいたします。
今後も皆様とともに,社会に医療関連感染としての医療従事者の職業感染に関する啓発活動を進め職業感染制御の発展に貢献できればと思います。
針刺し予防の日」制定記念講演会(2013年7月16日)
- 「針刺し予防の日」制定記念講演会 プログラム
以下、演題と講演資料、及び演者と演者プロフィール
- ご挨拶 ・・・ 木村 哲
- 針刺しによる医療従事者の職業感染と患者への院内感染防止の課題と対策 ・・・ 吉川 徹
- 国内外の医療環境における針刺し切創の現状と課題 ・・・ 満田 年宏
- 針刺し防止のために求められるもの ~医療現場を通して医療従事者以外にも及ぶリスク~ ・・・ 李 宗子
「針刺し予防の日」ポスター
職業感染制御研究会の活動に関連したニュース記事等
- 2013年7月 インスリン注入器用針による針刺しが増加 職業感染制御研究会 (糖尿病リソースガイド)